このたび、細川護熙氏の作品と公益財団法人永青文庫の所蔵作品をお借りして開館記念特別展を開催する運びとなりました。
細川護熙氏は、陶芸をはじめ、書、絵画など多岐にわたる作品を手掛ける芸術家として御活躍されています。現在では専ら、薬師寺の障壁画の製作に注力されておられます。今回の特別展では、護熙氏の芸術家としての系譜について幅広くご紹介いたします。陶芸では、茶碗を中心としながら水指や陶仏など。加えて、茶杓や軸物など茶の湯の仕立についてを展示。また屏風をはじめとした書、油絵、漆絵といった絵画に至るまで、護熙氏の芸術家としての全体像がうかがえる展示となっております。
一方、細川護熙氏が理事長を務める永青文庫からも優品を借用致しました。この永青文庫は、昭和25年に護熙氏の祖父である第16代藩主の護立公により設立され、武人そして歌人としても著名である細川藤孝(幽斎)や千利休の高弟の一人である忠興(三斎)をはじめ、細川家に代々伝わる美術品と護立公らにより蒐集された美術品等を所蔵しています。今回は、中国の陶芸をはじめ、茶入れや三斎作の花入れ、文房四方の一つである華やかな蒔絵硯箱など、数々の優品を幅広くご紹介いたします。