世界に先駆け磁器を焼成した中国は、これを交易の主要な品として輸出し、遠くヨーロッパやイスラム諸国、東南アジアの国々、そして日本に優れた作品が多くもたられました。特に宋から清にかけて焼かれた様々な陶磁器は、日本において茶の湯に取り入れられ、鎌倉期から江戸期に至るまで盛んに招来しました。そうした中で、17世紀初頭に始まる伊万里での磁器生産は、中国陶磁器の多大な影響を受けて成立しています。
この度、宋から清にかけての中国陶磁器の優品を選び、展示いたします。宋磁の気品や明の赤絵の力強さなど、中国陶磁器の美の世界をお楽しみください。
【主な展示作品】
・重要美術品 青磁刻花花卉文盤(明・龍泉窯)
・白釉百合口瓶(宋・磁州窯)
・黒釉掻落魚文壺(宋・磁州窯)