春夏秋冬の中で華麗に咲き誇る花は、その美しさで私たちを魅了し、咲いては散りゆく姿に季節の移ろいを感じさせてくれます。花を愛でる心は、時代や洋の東西を問わず私たちに普遍的に備わった心情なのではないでしょうか。
本展覧会では、花をテーマにした多彩な優品を展示し、百花繚乱の世界をお楽しみいただきます。3階鑑賞室は、伝統的な日本画の革新に挑み続けている画家、中島千波氏(1945〜)のライフワークである桜の作品を展示。〝桜の千波〞とも称される中島氏の作品で、満開の桜をご堪能ください。2階鑑賞室では、日本画と洋画を中心に、陶芸、ガラス、刀装具なども加えて、花の多様な表現をご覧いただきます。また、花を生涯にわたって描くモチーフの一つとした、第二次大戦後のフランス絵画を代表する画家、ベルナール・ビュフェの花の作品を小特集としてご紹介します。
寒さが和らぎ色とりどりの花が咲き始めるこの季節、美術館でひと時の花めぐりをお楽しみください。